皆さんこんにちは。NOMUです。
今回は好評だったインタビュー企画
『ホントのところどうですか?』の2回目を
お届けしたいと思います。
業界内外で語られる話題を業界の人に
『ホントはどうなのか?』と突っ込んでみるこの企画。
前回はディストリビューターのAさんにお話を伺いました。
(前回の記事はこちら)
2回目の今回はこちらの方に登場してもらいます・・
なんと素性を公表してOKという事なのでご紹介しましょう
月刊アミューズメントジャーナル 副編集長
焼田芳生さんです!
第2回 業界紙の編集者さんに聞く
月刊アミューズメントジャーナル 副編集長
焼田芳生(YOSHIO YAKITA)
月刊アミューズメントジャーナルの前身にあたる
コインジャーナル時代から業界紙編集者として
20年以上アミューズメント業界の動静を見続けている。
元々は演歌・歌謡曲雑誌の編集者であったが
隣の席がコインジャーナル編集者だった縁で
アミューズメント業界に携わるようになったという(本人談)
*
━本日は宜しくお願いします。
宜しくお願いします。
━本題の前に単純に聞いてみたいのですが
はい
━このブログとかバイヨンTVって業界の方は見てるんですかね?
ブログは結構読んでるみたいですよ。動画の方はそこまでは・・
━ありがとうございます。本当に聞いてみたかっただけなので・・。
では本題ですが、最近の業界動向はどのように見ていますか?
売上に関してはこの数年で底を打ったと思います。
プラスに転じていると言えるでしょうね。若干の上向き傾向というか。
━JAIAの里見会長もそのような事を発言していましたが、上向きの要因は
なんだとお考えですか?
1つはネガティブな要因も含んでいますが、店舗数が適正数に落ち着いた
という事があるかもしれません。もう1つはプライズの好調が続いている事と
「艦これ」などのヒット作があったことも影響しているでしょうね。
━プライズの好調はよく聞きますが、そんなにいいんですか?
店舗の売上比率でいえば2000年初頭はだいたい30%と
言われていました。一店舗の売上が100だとしたらそのうち
30はプライズの売上という事ですよね。
━はい。それが今ではどう変化したんですか?
今は約50%に近づいていると聞きます。
━!店舗の半分がプライズ売上なんですか!?
もちろん店舗によって数字は変わりますよ(笑)
ただ一般的にプライズがよいとされる店舗ですと
これ位の数字になっているようです
プライズへの危機感
━このプライズの状況はいい事なんですかね?
どうでしょう(笑)これだけ売上比率が偏ってしまうと
ちょっと健全とは言えないと思いますし。今のこの
プライズのブームともいえる状況がこの先もずっと続くと
考えるのは難しいでしょうね。ブームが終わった時に
他に何も武器がありませんではまずいでしょうし。
━そもそもこのプライズブームの要因はなんなんですか?
私的にはある時期から急に振って湧いた話しなんですが・・・
ご存知だと思いますが、過去にもプライズブームはありました。
2000年初頭頃にディズニー系のぬいぐるみが流行りましたよね
━そのあともクレーンゲーム王とかDr.中島さんとか盛り上がりましたね
そしてその後ぬいぐるみの大型化で再び盛り上がります
━なんかやたら大きいぬいぐるみが増えて倉庫が大変な事になった
思い出があります
で、すこし勢いが落ちた頃にマニアフィギア類が爆発的にヒットします。
ワンピースのエースとかは凄かったんじゃないですか?
━確かに、あの時はちょっと今までない位の熱狂でしたね
話しを戻しまして、過去のプライズブームと呼ばれる時は
必ずその時代を代表するような景品の存在がありました。
しかし今回はそれがない。
━少し昔ですが、妖怪ウォッチとかアナ雪とかハンドスピナーとか
強い景品はありましたよね?
仰るような短いスパンでのヒット作はありましたが、それらも
もう下火になった現在でも好調と言われていて、ブームが
続いているんです。人気景品不在のブームです。
━この現象はなんなのですか?
それがですね・・どうやら
━はい・・・
よくわからないんです(笑)
━いやいやいや(笑)えっ?そうなんですか?
いやー、真面目な話し、各企業が分析をしても
各社で共通する「これだ!」というブームの要因が
もう1つはっきりと掴めないんですよね。
まあ、企業秘密で私が聞かされていないだけかも
しれませんけどね。
━前回のこの企画では外国人観光客による影響なんじゃないか?
という話しが出ましたが、これはどうでしょう?
そうですね、それも要因の1つだとは思います。
他にはユーチューバーの影響が大きいという話しも
聞きますね。力のあるユーチューバーが景品を獲得する
動画を流して、それを見た視聴者が同じようにプライズを
プレイするとか。
━ユーチューバーですか
一因ですよ、一因。外国人観光客の件も含めて
「これがブームの最大の要因だ!」
と断言できる材料がなんですよ。
だからこそ、ブームがいつまで続くかわからないですし
ブームが終わった後の事も考えなければいけません。
ビデオアーケードについて
━では、続いてですが「ビデオアーケード」に関しては
どのように見ていますか?
ジャンルとしてのポテンシャルはありますし
ニーズもあると思います。ただ当りハズレが大きくなって
きているのでオペレーターがついていけない、結果
一極集中になってしまう現象が起きていますよね。
━と、言いますと?
昔はオペレーターも体力があったので、当らなかった
ゲームも許せる土壌があったんです。ただ今はそうも
いかないので「確実に売れる」と評価されるゲームを
どこのオペレーターも押さえに行く。
昔ほどチャレンジがしにくい状況です
━まあ、確かにチャレンジするには覚悟が必要ですよね・・・
アミューズメントジャーナルでは毎年「年間アワード」
という企画を行っているのですが、2016年と
2017年のラインナップはほとんど変わりません。
ヒット作が1つ出れば状況はまた変わると思いますが。
━ヒット作を出すって本当に難しいですよね
近年の例ではやはり強いIPを使ったゲームは強いですよね。
━そうですね。ところで当りハズレが大きいと仰いましたが
はい
━ハズレの方で言うと○○○○○○○とか?
(笑)
言えるか!
*
はい、という訳で焼田さんの的確な
突っ込みで今回は終了です。
次回はインタビュー後編。
メダルの展望やその他最近の話題について
色々とお聞きしましたのでお楽しみに。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
Nomu
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