天下一音ゲ祭はなぜ盛り上がらないのか?

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こんにちは。Nomuです。

前回のブログはちょっと驚くほど反響がありました。ありがたい事です。

 

前回のブログはこちら

ゲームセンターの閉店が相次いでいますね。~業界こぼれ話~

 

今回は11月に開催された「天下一音ゲ祭」の分析です。

 

そもそも天下一音ゲ祭ってなに?

ざっくり言えば大手4社(セガ・バンナム・コナミ・タイトー)の音楽ゲームタイトルを使って

全国大会をやろう! という企画です。

店舗予選→ブロック大会→全国大会 と勝ち進んでいきます。

それぞれのタイトルに課題曲が決められていて、勝敗は課題曲のスコアで決まります。

主催をしているのはAOUという組織で、まあゲームセンターの業界団体です。

加盟しているお店もありますし、加盟していないお店もあります。

天下一音ゲ祭に参加する為には「AOU加盟店舗」である事が絶対条件になります。

AOUについて詳しく知りたい方はこちら→AOU公式ページ

 

maimai

2年連続エントリー機種 maimai(sega)

 

天下一音ゲ祭の歴史

まあ、歴史って言っても去年始まったばかりのイベントなので今年で2回目なんですがね・・。

去年はどんな感じだったかというと

 

・エントリーはWEBでの事前申し込み。

・参加者が少なすぎて直前に店頭受付もOKになる。

・1人1回しか予選に参加出来ない。(複数店舗を回るのはダメぜったい)

・各タイトルごとに「相互移植曲」があった。

・AOU加盟店舗は課題曲の先行配信があった。

・予選当日はほとんどの店舗で参加者が10名以下。

・実は10名いればかなりいい方で参加者が3人とか0人も普通。

 

相互移植曲は大変喜んで頂けましたが、肝心の大会そのものは微妙でした。

そして去年の反省を活かした第二回はどうなったかというと!

 

・エントリーはWEBでも店舗でもOK♪

・複数店舗を掛け持ちして予選に参加できる!

・AOU加盟店舗は課題曲の先行配信がある。

 

・相互移植曲はなし

 

なぜ、一番好評だった部分がなくなってんの!?

って、まあ理由知っているんですけどね。AOUからも公式にコメント出ていますし。

要はメーカー側の負担が大きく、スケジュールもタイトだったので今回は見送られました。

注目は大会そのものの参加人数です。

 

バイヨンの参加状況

11月28日

マイマイ・・3人

グルーヴコースター・・0名

11月29日

太鼓の達人・・3名

サウンドボルテックス・・2名

 

何も変わっていない!

なぜ、去年も今年も大会そのものが盛り上がらないのでしょうか?

 

スコア勝負の難しさ

そもそも音ゲーがスコア勝負の大会にはあまりむいていないというのが大きな原因だと思います。

スコアで勝負するというのは対人戦のように見えて、実は自分自身との闘いなんですよね。

そして、どれ位のスコアを出さなければ全国大会に行けないかというのも事前にだいたいわかります。

 

つまり大会に参加したところで自分がどこまでいけるかがわかっているので

参加する気がおきないのです。

格闘ゲームなどであれば運の要素もあるので、まだ希望があります。

しかし音ゲーは完全にスキル勝負です。上手な人が絶対に勝ちます。

 

理論値(新・理論値とも)というものが音ゲーにはあります。

簡単に言えば、その曲で出せる最高得点が決まっているという事ですね。

この理論値を実際に出せる人間が世の中にはいます。

こういった人達が大会に出場したら絶対に自分は勝てないとわかってしまうんです。音ゲーは。

「練習すればいいじゃん」という意見もあるかもしれませんが、

普通の人がちょっとやそっと練習した位ではまず勝てません。

それ位上手い人は圧倒的に上手いんです。

 

別の問題も

店舗大会で勝ちぬけてもブロック大会を辞退する人もいます。理由は様々だと思いますが

交通費など自腹なうえに、勝っても手に入るのは名誉のみですからね。

店舗大会は友達と一緒にノリで出たけどその上の大会はいいや、という人の気持ちもわかります。

 

じゃあどうすればいいのさ

批判だけしていてもアレなんで、ちょっと改善案を考えてみました。

 

・相互移植曲は絶対に行う。

・店舗大会は行わない。ブロック大会→全国大会の2つのみ。

・または全国大会のみ。午前中予選で午後決勝など、一箇所で1日で完結させる。

・大会参加者や上位入賞者にはゲーム内の特別な称号が授与される。

・店舗大会ではなく、交流会に変更。上を目指す勝負ではなくその店舗のプレイヤー同士で気軽に楽しめるものにする。

・交流会に参加したプレイヤーにもゲーム内での称号やアイテムを授与する。

・ただし交流会を実施するかどうかは店舗が任意で決められる。

・優勝者は次回作のプロモーションなどに協力する。主にネット関係の動画や公式サイトなど。

 

どうでしょうか・・? もちろん私が勝手に考えた案なので賛否あるのは当然ですが

今よりは良くなるんじゃないかな?

 

この案を行うにはメーカーもAOUも相当努力しないといけません。

メーカーはゲーム内称号やアイテムなどをこのためだけに準備しないといけませんし、AOUも

音ゲ祭が終わったらすぐに次の打ち合わせをメーカーと始めないと間に合いません。

また、店舗も運営力の差が露骨に表れるので交流会を実施するのであれば店舗も努力する

必要があります。

 

とはいえ、上から降りてきたイベントを考えなしに実施して満足して頂ける時代でもないし

メーカーも自社商品を開発してるだけで安泰という時代でもないですしね。

前回のブログでも書きましたが、メーカーも店舗もAOUも今までとは別の努力をしなければ

生き残っていけません。

今回の音ゲ祭で改めて色々と考えるきっかけになりました。

願わくば来年は更に進化を遂げたお祭りになりますように。

 

・・・ちなみに音ゲ祭の事をブログであれこれ書いていたら「じゃあお前も運営に参加しろ」と言われた

オペレーターの人を知っていますが・・・私はまあ大丈夫で・・おや誰か来たようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Nomu

Nomu

数少ないバイヨンオープニングメンバーの1人。もう10年以上バイヨンに関わってます。メダルゲームを専門とし、シングルマシンをこよなく愛する。好きなゲームは52JP・HMなど。